ルノー小平 店長の中川です。
前回のつづきです。
◆新設計のサブフレーム。
前足には直径62mmのダンパーによってサブフレームとサイドメンバーを連結させています。
このお陰で...
①横方向の剛性アップ(メガーヌⅡの3倍)。
②コーナーリングのフロントの動きを最小化し、パワーステアリングの応答性をアップ。
③ブレーキング時のエンジン慣性動揺を低減して車両の安定性アップ。
などが実現しています。
これに加えて後足も旧型から変更されています。
リアの車軸の空洞化により軽量化を行い、加えて上級車種のラグナに採用されている
2種類のゴムを使用したブッシュを採用し、乗り心地向上に貢献。
◆パワーステアリング。
メガーヌⅡでは賛否両論あった電動パワステですが、今回大きく進化しました。
ステアリングレシオは1/17⇒1/16へ変更。
各種センサーの精度向上により、2.4mm/秒 だった感知能力が 0.6mm/秒 へ向上。
つまり、ほんの1mm程度動かしてもそれを感知して微妙な車線変更をしたり、コーナーリング
時に微調整できたりします。
応答性や操舵感覚、重さの自然な感じは油圧パワステレベルです。すごい!
◆静粛性
メガーヌⅡに比べ、音に対しての対策がかなり施されています。だからとっても静か。
①継ぎ目の無い1ピースで作られたエンジンルーム(ワンピースバルクヘッド)。
②フェンダー内側に遮音材を貼付。
③音の進入が多いワイパー下の水受けのタンクを改良。
◆安全性 ユーロNCAP 5スター!
①ESP・・・ルノー&BOSCH共同開発の8.1アンダーコントロールロジック付きをを採用。
トラクションコントロールのON/OFFスイッチを装備。
②ブレーキ・・・フロントは直径280mm(メガーヌⅡ比+20mm)、リアには260mm(同+20mm)
のディスクを採用。100km/hから制動距離がメガーヌⅡよりも2m短縮。
(メガーヌⅡの時のような『カックンブレーキ』はありません...(笑))
③6エアバッグ(前席、前席サイド、カーテン)
サイドからの衝撃に素早くエアバックを開く為にドアとBビラーにダブルセンサーを採用。
前席エアバッグは衝撃や部位(胸部、腹部、骨盤)に応じて圧力が変化。
④リアにはシートベルト下への乗員の沈み込みを防ぐアンチサブマリンシートを採用。
⑤バックソーナーを標準装備(GTラインはフロントソナーも装備)
◆最後に私の個人的なお気に入り装備を2つ。
①ディレクショナルバイキセノンヘッドランプ
メガーヌRSでも採用されたこのヘッドライトが2グレード共に標準装備です。
このヘッドランプはステアリング操作に連動して光線が水平方向に動くので、見えにくい
交差点曲がり角やコーナーを照らしてくれます。
動く角度は、コーナー内側に15度、外側に8度の範囲です。
実際に使うと、裏道や住宅街の暗くて狭い交差点などではとっても便利なんです。
でも夜エンジンかけてすぐにライトが『ウィ、ウィーン』と動くのはカッチョ良い。
どうやらライト適正位置の自己診断を毎回しているらしいが...。
②自動防眩ルームミラー
プレミアムラインのみの装備ですが、遠視で老眼が始まりつつある私には嬉しい装備。
この手の装備は比較的反応が遅かったり暗すぎたりと相性や好みがありますが、
メガーヌの反応スピードと防眩濃度は非常にいいですね。カングーにも欲しい...。
という感じでざっくりとご紹介しましたが、今回のメガーヌⅢHBで唯一私が不満な点があります。
それはリアシートのダブルフォールディングです。
これは実際やってみないと気が付きませんが、メガーヌⅡの方が使いやすかったです(泣)。
次回はいよいよ走行インプレッションです。お楽しみに~。(店長)