サービススタッフ修理話【雨漏れ】

2009.09.18.Fri DIARY

今回は雨漏れ修理のお話ですが、最初にご注意を申し上げます。
殆どの雨漏れ修理は比較的簡単に原因個所の特定ができるため、大概は
カーペットの端をめくったり、内張りを一部外す程度で修理できます。
しかし、これからご紹介するケースは相当難易度の高いレアケースです。
だからこそご紹介するのですが、『すべての雨漏れ=今回のような分解』
とは思わないで下さいね。ここまでバラすのはとっても珍しいのです。

先日運転席及び助手席のフロアがビショビショのクルマが入庫しました。
車両は2000年式のセニックⅠ型。

足元だけに、お客様も気付かなかったらしく、かなりの水量で満たされていました。
問診をさせて頂くと、暑い時期にもかかわらずエアコンは使用しないとのこと。

という事は....
エアコン除湿時の水が室内に漏れている可能性は少ないです。
やはり外からの雨水浸入が有力のようです。
雨漏れなんて、非常に珍しい...。

今回のケースで水の浸入路を調べるにはシート、フロアカーペット、ダッシュボード等など
殆どのものを外さなければ正確な確認ができません。
工数と時間が結構かかりますのでお預り期間も長期になってしまいます。
(M様、ご不便をおかけし申し訳ありませんでした。)

ということで車内は写真のような状況に。
そしてここからは根気が必要なんです。
車内への水の浸入経路を見つけるまでひたすらシャワーテスト実施します。
怪しいと思われるところを....
シーリング⇒シャワーテスト⇒漏れ確認⇒シーリング⇒シャワーテスト・・・・。
という感じで、漏れが確認できなくなるまでひたすら繰り返すのです。

厄介なのは降雨量によって現象が変わるため、一度漏れが止まっても改めてテストすると
また漏れてきたりします。
これを色々なパターンでテストして繰り返し、それでも漏れなくなったらOKなんです。
その間、たっぷりと水を吸い濡れて重くなったマット類は干して乾かしておきます。
こうして水漏れが止まれば、後は外した内装を戻して各部の作動テストで完了となります。

こんなにいろいろ外れた車両は、お客様がご覧になる機会もありませんよね。
次回はまた別のお話をお届けします。

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