~FSW走行体感記(300R 偏)~

2020.05.28.Thu DIARY

皆様 こんにちは! ルノー小平セールスアドバイザーの中村です。

いつもご愛顧頂きまして誠にありがとうございます。

さて第7回目のFSWの走行体感をお話しさせて頂きます。

 

前回の体感記(5/11)ヘアピンコーナーを立ち上がって300R(半径300m円周)という高速コーナーに入ります。

緩やかに右にカーブしていてコース幅も広く、ずーっとアクセルは全開加速!

そしてギヤは3→4→5速とシフトアップ。

ハンドルも最初に右側にちょっと舵角したらほとんど動かさないように、

きれいに弧を描きながら左側に遠心力を受けながら全開走行です。

すご~く気持ちよく一番好きなところなんです。私!ww

スピードもルーテシアで180Km/hくらいにはなると思います。

ここはやはり自動車が「フワフワ」しないようにしっかり路面に車体を押さえつけながら

風を切って走り抜ける「空力効果」は大事になってくると思います。

なので、今回は自動車の空力について少しご案内させて頂きます。

 

よく「ダウンフォース」という言葉を耳にするかと思います。

走行している自動車に対して、その発生する風力(空力)によって自動車を路面におさえつける力のことで、

飛行機の揚力の真逆の力です。

コーナーでは高いグリップ力を発生させ高速走行には車体を安定させる重要な要素ですよね

そんな中、私はずっと車体に取付けたリヤウイングとかまたはボディ形状によってその風圧を利用して

車体の上から押さえつけるものだと思っておりました。

当然ダウンフォースを高めればそれによって空気抵抗が増えてしまうことは当たり前でしょうがないこと位に

思っていましたが・・

そうですね~十数年前くらいになりますが、某N自動車メーカーの空力エンジニアさんとお話しする

機会がございまして「以前のように風力(空力)で車体を上から押さえつけるというより、今は

空力を利用して車体を下側(路面)に吸い付けるというエネレギーを重視した車作りしているんですよ」

って教えてもらったことがありました。

そんなことで新型メガーヌR.S.の画像で紹介させてください。

 

あっ! その前に空力のはなしで外せないもの。

私の勝手な思いですが「スリップストリーム」って言葉を聞いたことがありませんか?

冬季オリンピックで日本チームが金メダルを獲ったスピードスケートの「チームパシュート」。

一糸乱れぬ綺麗な隊列を組んで走る抜ける姿が印象的でした。

自転車競技なども同様に前走者(車)のすぐ後ろに「ピタッ」とくっ付いて走っていく姿を想像しますよね。

あれって前走者によっての風よけ位に思いますよね。

ところが風って物体の(例えば前走者)すぐ後ろは渦巻が発生して台風みたいに負圧が発生しているのです。

後走者はその負圧によって引っ張られて想像しているより遥かに楽に走ることが出来るそうです。

なので競技者(車両も)は自分の後ろ側には大きな渦(負圧)をなるべく作らないな工夫をするわけです。

とうぜん自分が作った渦(負圧)で自分が後ろに引っ張られる力も発生しますからそれも大きな空気抵抗になります。

 

では本題に戻りますが、先ほど話に出てきた自動車が路面に吸い付けられる仕組みですがこちらも負圧を利用してます。

その負圧は物体を通過する空気の速度(流速)が速ければ速いほど発生します。

自動車の床下側流速が速ければ速いほどダウンフォースも大きくなるってことですかね。

メガーヌR.S.のフロアですがまっ平ですね。

しかも真っ直ぐ後ろに空気が流れるような整流形状になってます。

画像ではちょっと見にくいですがフロントアンダーカバー等は縦溝形状になってますし、

マフラーが通ってるセンター部のトンネルも風を真直ぐ導いて整流効果を高めてます。

 

そこで、効果を発揮するのが「リヤディフューザー」です。

折角キレイにしかも早い流速できた空気を出口で乱しては元もこうもありません。

リヤディフューザーで更に流速を高め(「ベンチュリー効果」と言います。)、

しかも斜め上に向かった形状になってて自分が作った渦(負圧)を上の遠くのほうに放り出すってところでしょうね。

ダウンフォースも高め 空気抵抗もしっかり抑えているんでしょうね。

下回りの整流でダウンフォースを発生させるのでメガーヌR.S.には大きなリヤウイング等は不要なんですね。

 

それとこちらの部品はご存じでしょうか??

タイヤの前についているこの板!

ちゃんと「ストレーキ」って名前がついてるんです。

やはりこれも整流効果の一種なんです。泥よけ板ではございませんよ・・ww  

タイヤって走っている時はクルクル回ってますね。そうするとそこを通過する空気は整流どころか

タイヤと一緒に回って乱れてしまい抵抗にもなるし騒音も大きくなってしまうので、

それを防ぐのに大きな効果がある整流板だそうです。

タイヤハウス内に溜まった乱れた空気をストレーキで作った渦(負圧)で吸い出している効果もあるそうです。

 

今やこのストレーキはほとんどの車両に使われていますね。

もちろんルノー、トゥインゴもカングーも装備してますよ。

燃費にも大きく貢献してるそうです。是非、皆様も愛車の下を覗いてみてください。ww

 

そうそうあと空力エンジニアさんから聞いたことで、「ドアミラー」のあの小さな投影面積でも

250Km/hくらいのスピードになると40kほどの風圧がかかってくるそうです。

なのでその辺のボディー形状にも随分と工夫されていますので細かいところですがこちらも

あわせて探してみて下さい!ww

 

左側画像はメガーヌR.S.のボンネットです。

ドアミラーに掛かる風圧を上手く回避する形状ですよね。

右側画像はニッサンGTRです。

こちらはドアの前部フィニッシャーに小さなフィンが付いてますよね。これもドアミラー風圧を回避する工夫ですね。

 

 

まだまだお話ししたい最新の自動車空力効果ですが、相変わらず話が長くなってしまったので今回はこの辺で。

やっとここで非常事態宣言は全国的に解除にはなりましたが、まだまだ油断は禁物ですね。

皆様におかれましても十分ご自愛くださいますよう心よりお祈り申し上げます。

 

ルノー小平は2020年6月22日をもちまして、オープン20周年を迎えます。
こちらをご覧くださいませ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試乗申込はこちら
カタログ請求はこちら

Renault Japon OFFICIAL SNS