フランスから来た男〜③

2024.02.20.Tue DIARY

まずはキャトルの症状を問診しなくては。

フランス語を話せるスタッフは一人もいない。そこでひらめいたのが、ルノージャポンに電話をしてフランス語がわかるスタッフとエリックとで直接話をしてもらい通訳してもらう作戦だった。時折「ウィ ウィ」と普段聞きなれない音感の言葉が聞こえて会話が進んでいくと、どうやら点火系の調子がよろしく無いと言っているとの事だった。

工場に入庫したエリック号を繁々と見てみると中々興味深かった。日本で生息しているキャトルのように大事に×2されている感じは全く無く、ボディのオレンジ色もくすんでいたり傷やへこみも多数見受けられた。決してけなしている訳ではなくリアルに2万Km以上走破してきた凄みを感じてむしろ恰好良く見えた。

通過した国名がサイドに記されていたが、エリックが通過した12年前とでは世界情勢が大きく変わっているので、今だと大幅なルート変更を予期無くされるか、そもそもユーラシア大陸横断自体が現実的な話ではないのかもしれない。

エリックと色々話をしてみたい!が、しかしルノージャポンと電話を繋ぎっぱなしで同時通訳してもらうって訳にもいかないでしょう、向こうだって忙しいだろうから。なんて思っていたら、偶然仕事でフランスに度々行かれているお客様がご来店された。なんというグッドタイミング!そのお客様だって暇な訳では無いのに、完全に仕事を忘れてしまっている私に通訳として長い時間お付き合い頂いてしまった。

旅行中は殆どテントで寝泊まりしている。仕事は赤十字関連(?)らしい。中国を通ると莫大な金額が徴収されるので避けて通った。あえてクラッシックなキャトルを選んだのはどこの国へ行っても整備出来そうだしフランスを象徴するような車でもあるから…etc。面白く興味深い話が盛り沢山。色んな国を旅して来た男はとてもフレンドリーでコミニケーション能力がめっちゃ高かった。

そんなエリックが札幌にやってきた日の週末には、当時開催されていた「フレンチ ブルー ピクニック」というフランス車乗りのイベントがたまたま控えていた。そんなイベントがある事をエリックに説明すると(正確には説明してもらうと)「行けたら行くよ」との返事だった。でも冷静になって考えたら普段から見慣れてるであろうフランス車のイベントに興味があるのだろうか?

   

フランスから来た男〜④に続く

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