この冬はひときわ寒い日が多いですよね。それこそ、つい先日までは「全国的に10年に一度の寒波」などと天気予報やニュースで盛んに伝えられていたばかり。
もともと寒冷地で生まれ育った私には、ココ横浜の冬は過ごしやすのですが…。
こうした天候の中、積雪地や寒冷地にクルマで出かけたり、移動区間に含まれている場合には、冬用タイヤの装着は当然として、さらにチェーンの携行と、スコップ、長靴、手袋など、雪の中での作業ができる装備に加え、多少の食料、飲料なども車内に備えておくといったアドバイスがなされているのはご承知かと。
それに加えて、非積雪地や、真冬でも最低気温が零下になることが滅多にないような地域のディーゼル車のユーザーなら、忘れてはならないのが、「寒冷地仕様軽油」を給油しておくことです。
寒冷地仕様軽油?
なんだそれ?
と思う方も少なくないかもしれませんね。
ガソリンと違って、軽油は人が生活しているような気温の中でも、氷点下になると凍ってしまうことがあるのです。凍るといっても、カチカチになるというものではなく、軽油成分の中のひとつ=パラフィンが液体からゼリー状に変化してしまうというもので、ともあれこれでは燃料はフィルターで目詰まりのようになり、燃料パイプを流動しないか、多少流動したとしても燃焼室への噴霧が難しくなり、最悪の場合エンジン始動できず、となります。
故障ではないので、ディーラーへレッカー搬送されても、ディーラーサイドも解けてエンジンがかかるのを待つだけとなるのです。
このため軽油には寒冷地向けが用意されています。日本の軽油は、季節により地域の気候に対応した特1号、1号、2号、3号、特3号の5種が用意されているのは一般にはあまり知られていないと思いますが、これはJIS規格により厳密に管理されています。
ちなみに、応急処置的にエンジンを始動させるには、燃料フィルターが目で確認できて手に届く場所に配置されているようならば、その前後の燃料パイプとともにお湯などで暖めるという方法もありますが・・・。
また、軽油凍結防止剤といった添加剤も販売されているようだが、まずは、ディーゼルエンジン車で寒冷地に向かう際には、寒冷地仕様軽油を現地周辺でできるだけ多く入れるようにしましょう。
関東からアクセスのよい軽井沢もこの時期の最低気温は-10度を下回る日が多いです。
身も心も未だ寒冷地仕様の秋山からのアドバイスでした。