鈴鹿で(最終回)

2010.10.13.Wed DIARY

さま、ごきげんよう。日本GPは、非常に残念な結果となりましたね。でもそれがレースです。決勝当日は京都の山田店長がサーキットに行っていたので、逐一情報を送ってもらっていたのですが、決勝レースは即、通信が断たれました。。。(笑。 ちなみに土曜日も同じ京都の阪倉SAがSuzuka入りしていましたが、non通信でございました。。。。(かわいそうでしたが、本人は意外に楽しんで行ったそうです・・・山田店長談)

先回からのつづき、F1日本GP、ルノーF1チーム、Suzukaサーキットについての最終回8日(金)フリー走行の裏側を皆さんと一緒に見ましょう。では、今回も写真中心にし、今回は特別に大きな画像のみで行きたいと思います。見たいですよね(^^)。

先回にも見てもらったルノーパドック。ルノーチームは3ガレージ分を使えます。パドックの大きさは昨年の結果に左右され、昨年上位チームは4ガレージ分。ちなみに、suzukaのパドックは、モナコ、ブラジルに次ぐ狭さなんだそうです。おそらくベルギーも。。。向かって左が“Rクビサ”右が“Vペトロブ”のガレージ、その右ルノーの看板がある所がチームの中枢、エンジニアが居るところです。

これがエンジンカバー&サイドポンツーン。hpのロゴの下にV8エンジンが入ります。よこのサイドポンツーンはラジエター、オイルクーラーなどに空気を送り、出てきた空気を後方に流す清流カバーです。

ノーズコーン&フロントウイング。上の付き出したマシンの鼻?の部分をノーズ、ノーズから垂れ下った所に切れ目がありますよね、そこから横にフロントウイング。複雑な形してますよね。翼端板(縦の板)も4枚(みえます)になってますし、カスケードウイング(翼端板からノーズ方向に出ている整流板)も今や2枚に、フラップも2枚付いています。これらはすべてダウンフォースに使われます。(上2枚の写真に出てくるエンジンカバー、Fウイングがまだ1つに接合されていない写真は先回の『鈴鹿で2』に有ります)

午前中のセッションが終わってお昼休みの時のパドックの配置です。ここからは見にくいですが、マシンを囲っている壁には工具、機材、モニターとかが所狭しと並んでおり、壁の向こうはいくつかの部屋に分かれています。今からそこへ移動しましょう。

先回にもこの場所の写真があったかと思います。ここは、パドックの裏手になります。水曜日の写真と違い出入り口付近も荷物の箱がなくすっきり。ちょっと見にくいですが、出入り口には足マットまで敷いてあります。非常に清潔にされてます。では中に入りましょう。。。っていっても、そこはやはり機密が多数存在するところ、色々な部屋に分かれて居ます。入ってすぐ左のエアロ、カウルなど空力パーツを直す部屋。その奥にエンジンルーム。通路右にギアBoxの組み立て、エンジンをモニターする部屋。隔離されたところ写真の左(ちょっと写っていない)に、シャシーのモニタリングルーム兼、エンジニアルームがあります。今からご案内するところは、通路右奥、ちょうどエンジンモニタールームと整備ルームの間の部屋です。では。の前にちょっと寄り道、lunchに(^^)。

パドックの裏側です。左の建物がパドックの建物。右のテントがモーターホーム。表のピットの順番に並んでいます。もちろん我々はルノーF1チームのホームへ向かいます。

これが(先回にも出ましたが)ルノーのホーム。左端にスポンサーの名前が入ったツイタテがありますが、そこで記者会見を行います。では中へ。

中はこんな感じ。食事はビュッフェスタイルです。真ん中奥、キャップを反対にかぶっている人、ルノーのファーストドライバー、ロバート・クビサです。どこかのマスコミと話していたそう、忙しいですね~。

料理はこんな感じ。とても美味しいです。奥のテーブルはチーム代表エリック・ブイユ(半分しか写っていない。。)とご婦人。さぁ。ではマシンを見に行きましょう。

lunchの前に説明した部屋に来ました。上部モニターにはピットの映像、ピットウォール前を通過するマシンの映像。各マシンのラップタイム、現在のコースの路面温度、気温、湿度などがモニターされています。ヘッドセットでピット無線も聞くことが出来ます。このヘッドセットをメカニック全員が装着し常に統一された情報を共有しています。

手前のメカニックが持っているのは、後部ジャッキ。ちょっと見にくいですが、後にも出てきます。マシンの上部には手術室のように照明が付いています。マシン右後輪の右側、チーフテクニシャンのパスカル(足だけしか写っていない)が上前方のエンジンチェックモニターを常に注視しています。左手前、黒いカバーはタイヤウォーマーに入ったスペアタイヤ。約100℃に温められています。水なら沸騰しちゃいますね!!

紹介しましょう。写真右側、レースエンジニア(作戦などを組み立てる人)の小松さんです。非常に優秀な方で、F1以外のチームで功績をあげられ、ミシュランの元エンジニアを勤め、現在ルノーF1チームに所属しています。彼曰く、『僕は小林さんと同じ。ルノーの仕事をしてて普通の人間ですよ』って。彼含め2人の日本人がいます。

ではマシンがコースからパドックへ戻ってくる所を順に見ていきましょう。

ピットに入ってくる指示が入り、メカニックが慌ただしくなります。

さあ、マシンがピットに入ってきました。タイヤ付近に白い煙が出ている箱、上の写真にもありますが、この中にはドライアイスが入っていて、ドライヤーのように強力な扇風機で冷気を熱くなったブレーキに送り冷やすもので、前後左右4つ配置されています。何より驚くのが、2つ上の写真と1つ上の写真、置いた位置が寸分狂わずブレーキポットのある所に来るということ。ドライバーもすごいですが、メカニックはやはりすごいです。

『プッシュ バック』と無線で指示が入りました。マシンをパドックに入れてくる準備です。

この少し前までドライバーが出して、エンジンを止めます。

メカニックが押してパドックにマシンを入れます。ステアリングもメカニックが操作します。なんせ、バック出来ないですから・・・。後部真ん中にテールランプ。ウエットレースやピットレーンに入ってくると点滅し、後続車に注意を促します。

上の写真、プッシュバックが完了したところ。定位置に車をバックさせ、上の照明が点き、ジャッキアップさせます。左手前のメカニックは燃料を補給しています。ドライバーは乗ったままコクピット前に置かれたモニターを確認、他車のラップタイム(情報)を見ているようです。各メカニックは自分の担当している仕事を早く確実にこなします。自分の担当以外の仕事は手を触れる事もしない、その道のプロです。

てな訳で、パドック内で何がされているのかを見てきました。しかし、お見せ出来るのはここまで。本当の中枢は写真にはない所で行われています(我々も行かせてもらえなかった所もあります)。やはりF1は自動車の最先端テクノロジーの塊で高いセキュリティによって機密が守られているところでした。

『ルノー F1 R30』一見非現実的なこのマシンにも私たちが乗っているルノー車と同じルノーマーク“ロザンジュ”が付いています(チームの人はよく言います)し、ハンドル(ステアリング)にもルノーマークがついています。このF1マシンも私たちが乗っているのと同じルノー車です。一番非力な車、私ものってるTWINGO、一番強力な車がR30って事ですかね。でも私のTWINGOはバックも出来るし、人も乗れる、エアコンだって効くし。。。なんせ、エンジン始動も自分で出来ます!!

ではパドックからの発進を最後に『鈴鹿で』を締めます。

http://www.youtube.com/watch?v=GkT-1-AIdNQ

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