呼ばれた気がしたのでガッツリ書きますぜ。新車が出たら恒例の杉浦徹底解説です。
満を持して登場した2018年最大の新型車、メガーヌ4R.S.！
もうお近くの店舗でご覧になれましたでしょうか？
メガーヌ4R.S.、メガーヌとしては4世代目ですが、メガーヌR.S.としては3世代目。
歴代で初めて「5ドア」＋「2ペダル」が設定されました。
「R.S.っつったら3ドア+6MTだろ！」というホットハッチ原理主義者の言い分も分かります。
しかしこのカテゴリは欧州でのライバル、ゴルフGTiを始めプジョー308GTi、
ジュリエッタ、アウディS3と9割が5ドアな上に、8割が2ペダルというマーケット。
理想を追い求めるR.S.と言えども、マーケットの要請にはしっかり応えねばならぬのです。
とはいえ、勝率があるからこその5ドア。空力の点ではクーペより有利なのです。
屋根から剥離した空気はリアスポ後端で渦を作るのですが、ハッチバックなら
渦の発生が小さめに抑えられるとの事。WRCを見ても5ドアハッチバックが
主流なので、メリットがあるんでしょうねえ。
ちなみにルーフスポイラーは中央を短くしたR.S.専用デザインです。
プラットフォームはメガーヌ2､メガーヌ3と使ってきたCプラットフォームと決別し、
新たなCMFと言われるモジュール式プラットフォームを採用。
ほら、2世代続いた運転席フロアの床下収納がないでしょ？
配線の取り回りや足回り設計の自由度が上がり、安全デバイスや後述する4Controlが
入れられるようになったのです。
フロント周りはルノー新世代アイコン。大きなロサンジュからグリルを経由し、
ヘッドライト内部のCシェイプデイライトに広がる所までは同じですが、
R.S.はFバンパーにF1フロントウイングを模したデザインを取り入れています。
この写真だとバンパー中央を横切るグレーの部分ですが、ここだけ艶消し！
ボンネットは非常に凝ったプレスラインで構成されています。ロサンジュと
ヘッドライトからそれぞれ放射状に広がり、後方へと連なる綺麗なライン。
手間暇かかっています。メーターバイザーにも似たようなプレスラインあり。
そしてルーテシアR.S. ph2から採用のR.S.ヴィジョン。バンパー内に設置されたLED補助灯です。
R.S.アイコンのチェッカーフラッグを模したデザインで、ハイビームやコーナリングと
連動して光る場所が変わる凝った造り！夜間のライティング必見ですよ。
フェンダーはメガーヌ3R.S.の「後付けバーフェン！」という漢らしいアイテムから
ボディ一体のブリスターフェンダーに変更。フロントにはエアアウトレットを設けて
エンジンの放熱、ブレーキ冷却、空力に寄与する造りとなっています。
ノーマルメガーヌの横幅181cmに対し187cmまで拡幅。迫力かつエロい！
RenaultSportの文字が入ります。
写真だと分かりにくいですが、リアフェンダーもクォーターから変更。
サイドステップはクリオ2R.S.V6を髣髴とさせる張り出しっぷり。
しかもその下にはGTマシンのようなサイドスポイラー。黒樹脂なので
下回りがぐっと引き締まります。当然下回りへの空気の流入を抑制。
リアバンパーにはアンダーデュフューザー。メガーヌ3R.S.より大型化されています。
スプリッターも大きく張り出しているので、いかにも効きそうなエアロパーツに。
戦う車って感じでカッコイイです。
ちなみにリアバンパーにもエアアウトレットっぽいものがありますが、
こちらはダミーで貫通はしていません。丸いぽっちはバックソナーのセンサー。
ホイールはとうとう19inchが標準装備！
黒銀切削デザインでセンターキャップは赤のリングでアクセント。
ホイール名は「インテルラゴス」。F1好きな方にはお馴染みの
ブラジルのサーキット名ですね。他にも「エストリル」「マニクール」の
名がついたホイールもあります。
ホイールサイズは8.5Jｘ19、インセットは54mm、5穴、PCD114.3mm、センターハブ径66mmです。
さて、今回からリアのエンブレムは黄色い菱形を重ねた形状になりました。
R.S.のフォントも新デザインですね。
ちなみにこの黄色い菱形ですが、1960年代R8ゴルディーニのホーンボタンで
使われていたロサンジュｘチェッカーフラッグを簡素化したもの。
昨年来場記念品で配布したステッカーはこの昔エンブレムを元にしていたので
ご覧になった方も多いかと。
過去から連綿と続くモータースポーツへの情熱を示した証拠でもあるのです。
外装デザイン編はここまで。
次回に続きます。
